バレンタインデーにちなんでブレンドを考えたときイメージするのは、
チョコレートに合うコーヒー？　ほろ苦いコーヒー？　どっちだろう？

長年作ってきたこのブレンドは度々リニューアルしながら提供を続けてきました。 忘れもしない、新年早々にコーヒーが本来持つ“苦さ”をいかしたブレンドを考え　その名も「ハッピーニュービター！」　あっさりと却下されました。
そう、この時の即刻却下のブレンドがラブイズブレンドの原点となったのです。

“苦い”ではなく“ほろ苦い”の追及が始まりました。
チョコレートにも合えば尚良し！そのためには適度な濃度感も必要に。
産地やプロセス、等級、焙煎方法、なども考えながら。
スペシャルティコーヒーでは絶対に作れない、そんなチープでも満足度の高いブレンドを作ろう。

“ほろ苦さ”を考えたときに使える要素として、
・コーヒーが本来持つ苦さ（生豆に含まれるカフェインやクロロゲン酸類などの成分）
・焙煎することで発生する・増加する成分（褐色色素など）
・焙煎度合い（ローストが高いほど濃い・苦い・酸味が減少）
・焙煎方法（短時間・直火型・排煙能力）
・抽出方法（濃厚にして濃いのがほろ苦いわけではない）
・熱々の内に飲む　⇦けっこう重要

これらを踏まえれば、
・成分的にカフェインを多く含むカネフォラ種を使用する
・焙煎度を上げ褐色色素の増加と酸味成分の減少
・直火型焙煎を強調しよりコーヒー感の強い口当たりと煙による燻蒸効果（炭焼なら多い）
これではただの苦いコーヒー

では
・酸味や香り、甘みが特徴とされる水洗式コーヒー（ウォッシュドコーヒー）の配合率を少なく
・ブラジル産ナチュラルが本来持つビター感をいかして
・一体感を求め過ぎずに適度なさっぱり感をだす

こんな感じで近づけていくのがこのブレンドコーヒーなんです。 一般的な美味しいブレンド作りとは違うんですね。あくまでもコンセプトにいかに合致するかです。